シミュラクラ
こんにちは。またまた遅ばせながら、シミュラクラの製作時のお話を書こうと思います。毎回書いてますが、誰かしら読んでいるのかすらわかりませんね。昔、楽曲やMVの制作話を読んで面白いなと思ったんで書いてます。そんだけです。
まだ聴いたことない方は是非聴いてね。
モチーフ
この曲は「シミュラクラ現象」ってものをモチーフに、世間と絡めて対照的に見て、作った曲です。シミュラクラ現象というのは、点が3つ逆三角形に並んでいるだけで、それを顔のように認識してしまう人間の本能的な反応のことを言います。なかなか聴き馴染みの薄い言葉であると思います。
例えば「∵」この記号なんかはキョトンとした表情に見えなくもないですよね。コンセントの穴が左右の目の大きさの違う顔に見えたり、木目や壁の汚れが顔に見えたり、いわゆる心霊写真として処理されてしまうようなものも、大概がシミュラクラ現象によるものだと思っています。
身の回りにいるはずのない、存在するはずのない顔が沢山あって、それらは自分が認識しないと存在すらすることが出来ない。何だか世間も同じだなあと感じましたね。周りからの目なんぞ気にせず生きていれば、周りから見ていることすら否定できてしまうような。誰一人として興味のない人間が周りの目ばかり気にしてしまえば、きっと周りも良くも悪くも目を向ける。楽曲を作るにあたっては自分の聴きたいと思えるものを作る。というスタンスでやっているので、周りの目なんてくだらねえと思ってはいますが、どうも沢山聴いていただけると嬉しいし、好きでいてくれる人が増えることも非常に嬉しい。人間というものは自覚もなく周りの目を気にしてしまう生き物なんだと思います。
周りの目ばかり気にして、自らで肩身の狭い世界を作り上げている。そんな女の子を主人公に、楽曲を作りました。
歌詞
世間に怯える女の子と、世間からの2つの視点から歌詞を書きました。
シミュラクラなんぞプラシーボ効果と変わりのない部分があったり、似たような現象としてパラノイア現象というものがあったりするので、そう言ったものを面白く取り入れられるといいなと思いながら作りました。
めちゃくちゃ常に早口で言葉を詰め込んでいるのは、世間に焦らされているような焦燥感を表してます。どうだろか、歌詞がないと聴き取れないとは思いますが、それもそれでボカロの良さなんじゃないかな、と。
曲の最初から最後にかけて、女の子の心情が段々と変わっているのもポイントかなあと思います。詳しく言及はしませんが、考えながら聴いてみると面白いかもしれないすね。
オケ
エレクトロかつジャジーな雰囲気を作れるように作りました。とにかく聴いた感じゴチャゴチャしたような、よく聴くと一つ一つの音が綺麗に聴こえるような、そんなオケを目指して作っていた気がします。
エレクトロな音感は盛り盛りのシンセに任せ、ベースやドラムなどのリズム隊はバンドサウンドにて構成されてます。ただメロディは実際に叩けないんじゃないか、というような譜面なので打ち込み感からエレクトロっぽさが出せたんじゃねえかなと思いますね。
毎度毎度楽曲にはピアノを入れてしまう癖があるんですが、今回もしっかりいますね。割と遠くの方ですげえ細かく音符をなぞってもらってます。弾きながら考えたんで弾けないことも無いのですが、めちゃくちゃ難しいっす。Bメロ〜サビ〜間奏までのピアノソロだけがこんな感じです。
シミュラクラBメロ〜間奏までのピアノ。 pic.twitter.com/kEYaWMUbQ1
— 阿亀屋 (@okameyasan) June 3, 2021
過去にTwitterにあげた動画です。ピアノ上手な方に弾いてほしい。リリースカットでぴろぴろと鳴らしてるんで、生のピアノで上手に弾いたらどんな感じなのか聴いてみたいです。
後はシンセのブラスをいじいじして、ベースと重ねて厚みを出してます。これに関しては凄く好みの音色ができたんで満足です。気に入りすぎたので不信感シンドロームって曲でも使ってます。わかるかね。
全体的にポップで美しいものになったんじゃないのかなと思います。生っぽいブラスのもっとシックなものも作ってみたいなあ。
ボーカル
今回は初めてフラワを使ってみました。ミクちゃんより声がハキハキして聞き取りやすくはあるのですが、非常に棒読みに感じてしまう。それを回避するためにベロシティとピッチを私にしては細かく書きました。長く声が続くフレーズが無く、どんどんとピッチを切り替えて進んでいくのでビブラートとかも入れられません。そう言ったところも相まっての棒読み感なのかな。最終的には上手な歌い方では無いのですが、カッコよく歌わせられたんでよかったです。
MV
以前アニメーションを作ろうとして断念した過去があるので(これに書いてあります。)一枚絵というか、絵は7枚くらいに抑えて後は映像編集でカッコよく仕上げました。
初めてしっかり下書きというか、どんな感じの映像にするのかを全て書き出してから進めました。ここにはこんな絵を入れて、こう動かして、歌詞はどうで…と考えることが多くて大変でした。映像編集の方は本当に凄いと感じましたね。
自分で全て作りたいという思いもあったので頑張りましたが、素人にしてはなかなかカッコよくできたのでは?と。ナルシシズム全開の思考ですね。
グリッチ加工といいますか、ノイジーな映像にすることで女の子の心情を大胆に表現できたと思います。がんばりました。
こんな感じすかね。あまり多く語らぬようにしようとしたのですがなかなか長文になってしまった。
YouTubeでは1500回を越えていました。登録者は150人弱。驚きです。沢山聴いてくださって嬉しい限りです。これからもどうかよろしくお願い致します。
また書きます。プロセカ第5回の応募楽曲も出すと思うので、良ければお楽しみに。
では。
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